通信制高校のすべて
通信制高校(通信制課程)は、全日制高校に比べると、4月入学の出願期間も長いところが一般的です。多くの全日制高校は、公立、私立ともに2次募集までを含めても、3月中に終了してしまいますが、通信制高校の場合は4月下旬まで出願期間のある学校があります。
2期制をとる通信制高校が増えています。2期制の学校では、入学時期は4月と10月と年に2回あり、卒業時期も3月と9月の2回あります。国士舘高校通信制課程は4期制をとっており、入学時期が4回あります(ただし、卒業時期は3月と9月の2回)。また、単位制のしくみと個別への対応が柔軟にできる学習システムのため転入学(転入)や編入学(編入)へ対応ができます。このため、通信制高校では随時、転入・編入を受け入れることができます。
通信制高校への入学
《4月入学》
4月に中学校から通信制高校へ入学する場合、出願時期は全日制高校などに比べると早く始まり、遅くまで出願できます。
全日制高校(国公私立)の入試日程は推薦入試を含めると、地域によっては1月から始まり、3月には終了します。
他方、私立の通信制高校は、一般的には1月から募集を開始します。早いところだと11月頃から、募集を行います。募集終了は、4月下旬まで行う学校が多くみられます。つまり、全日制高校などの入試が終わったあとでも、通信制高校では新入生として入学することが可能です。
《10月入学》
通信制高校で増えているのが2期制の学校です。この学校は、「3学期」ではなく前期と後期の2期に分かれている学校です。2期制の通信制高校は、入学時期が4月と10月にあります。また、合わせて卒業時期も3月と9月にあります。
《転入学と編入学》
通信制高校への入学には、転入学(「転入」などとも呼ばれます)と編入学(「編入」などとも呼ばれます)という入学があります。転入学と編入学の2つを合わせて「転編入(てんへんにゅう)」という言い方もあります。
高校を中退して、再度高校に入る場合を編入学。高校に在籍している人が高校を替わる方法が転入学です。
《一部科目履修》
高校の卒業を目的としない学び方も通信制高校では可能です。一部科目履修と呼ばれています。これは、高卒認定試験(高認)の受験免除として利用することもできます。希望する一部の科目だけを学習することを言います。
◆通信制高校からの卒業
通信制高校の卒業の条件は、(1)通算3年間以上の高校への在籍、(2)74単位以上の修得、(3)特別活動への参加−となります。
(1)通算3年間以上の高校への在籍
高校中退した人でも、高校に在籍していた期間は「通算3年間以上」の中に含まれます。転入の場合も、前の高校の在籍期間はこの中に含まれます。
(2)74単位以上の修得
74単位以上の修得というのは、それぞれの学校で皆さんが勉強した成果を学校が認めることと考えてください。勉強する各科目には、「単位」という基準が設けられていて、この単位の合計が卒業するまでに74単位を超えれば、高校卒業と認められます。
3年間で卒業する場合は、1年間にすれば25単位ぐらいの勉強が必要ということになります。通信制高校の勉強は、レポート、スクーリング、テストによって行われています。
(3)特別活動(学校行事やホームルーム)
勉強以外に「特別活動」へ参加することも必要になります。3年間で30時間以上の参加が卒業の条件となっている場合が多いようです。「儀式的行事」(入学式、卒業式、始業式、終業式など)、「ホームルーム」、「生徒会活動」(生徒総会、スポーツ交歓会、卒業生を送る会など)、「その他の学校行事」(体育大会、生活体験発表大会、美術展など)などがあります。